早稲田大学 創造理工学部 経営システム工学科
森戸研究室 オペレーションズリサーチ研究
 1. 森戸研を希望する人へ・スライド・研究室行事
 2. あるM2から見た森戸研究室(研究編・実態編)
 3. 卒業生の進路・OBからのメッセージ
森戸研究室での生活について紹介します.研究室選択をする学生の皆様の参考になればと思います.

あるM2から見た森戸研究室での生活(研究編)

 3年生の方々,研究室やゼミでは具体的に何をするのでしょうか?論文なんてどうやったら書けるのか?実感が湧かないと思います.
 上のことは,私が配属してからB4の秋くらいまで,しばらくの間思い続けてきたことでした.現在修士2年になりましたが,ようやく,なんとなく,分かったような分からないような….
 ここでは,今までの約3年間,私自身の感じてきた森戸研での生活を述べることで,研究室生活がどんな感じになるのか,一端を掴んでいただければと思います.

●B3
 まだ研究室に入ったという実感がない頃です.メンバーや先生と会うのは3年ゼミのときだけですし,まだ授業もあります.
 B3ゼミでは,ORに関する本の輪読を行います.各自割り当てられた箇所を事前に読んで,それに合った資料を作り,ゼミで発表します.
 ここでのポイントは「分かりやすい丁寧な発表」とは何かを学ぶことです.まず,内容を自分が理解する,そしてそれをどう伝えるか?このような経験は今までの授業ではなかったことでしょう.本の内容の理解はもちろんですが,それだけでは半分.その理解を人に伝えるための,話し方やスライドへの工夫も必要になってきます.

●B4
 B4になると,やることが山ほど出てきます.そして,論文作成に1年もかかる理由が分かって来るでしょう.
 ある研究テーマに絞っても,まずそのテーマでどんなことがやられているか「従来研究」を調査しなければなりません.また,そのテーマの問題を扱うのに必要な知識は,独学で学んだり,近いテーマの人たちと一緒に勉強します.さらに,実装に必要なプログラミングの勉強が必要な場合もあります.実験に入ってもなかなかいい結果が得られず,苦戦することもしばしば.
 そして,ほぼ1年間を通じ,2週間に一度の発表が続きます.ここで,自分だけがわかっている「研究の進捗」を,先生はじめメンバーに分かりやすく伝えないと,議論が出来ません.また,人の発表も聞き質問することで,考えの幅が広がり,自分の研究のヒントになることを得られることもあります.
 議論を繰り返しながら,自分の考えた問題,その重要性,解くためのアプローチの提案,結果の評価と,一連のストーリーにまとめ論文として文書化するには,やはり1年間かかるのです.
 しかし,この経験は,自分で考え,それを伝える力を鍛えられます.これは社会へ出て仕事をする上でも役に立つでしょう.

●M1
 修士課程に進んだ場合,卒業論文から修士論文へどのように発展させるか?新たな問題探しが始まります.
 また,研究室運営の中心的役割をすることになります.B4・M2へのゼミでの助言,コンピュータ・ネットワークの管理,授業でのTA業務,研究室行事の運営などが色々な仕事があります.
 年明けには修論中間発表会もあるので,研究の方針も固めねばなりませんし,就職活動も始まります.複数のことを並行してこなす力が求められます.

●M2
 修論の完成に向けて,頑張るのみです.B4のときに一度研究をしている経験は大きく,卒論よりも効率は上がります.
 ただ,修論で求められるレベルは予想以上に高く,研究生活3年目の力が問われます.

 と,上だけ読むと研究だらけのように見えるでしょう.研究室はその名の通り「研究」をするところです.しかし,研究室滞在時は常に研究に集中しているかというと,堂々とそうだとは言えません….
 それは,このあとの実態編でホンネを….

あるM2から見た森戸研究室での生活(実態編)

研究編では真面目なことを書きましたが,ここからはホンネを.普段の研究室内の様子を紹介します.

 高速エレベータの止まってくれない13階にあります.このフロアは森戸研のほかに,逆瀬川研,高橋研,永田研と,数理系の研究室が集まっています.
 入口がこちら.扉は閉まっていることも多いですが,どうぞお気軽に.
 扉の右には今や珍しくなった,所在を表すボードがあります.面倒でもちゃんと使いましょうね!
 こちらが入ってすぐの学部生エリア.撮影用に少しくらい片付ければよかったのですが,あえてありのままを写してみました.
 森戸研は歴史が長いせいでしょうか?とにかくものが多い!本も多い!すぐに散らかってしまいます.
 実は右の壁は非常に薄く,その向こうには逆瀬川先生の個室が….ここで騒ぐと,余裕で筒抜けでございます.気をつけましょう.
 こちらは部屋の中央部分の修士エリア.こっちはさらにものが多く,散らかってます!少しは片付けないといけません!
 計算機エリア.個人PCよりもやや性能がよいマシンに,CPLEX,OPL,Xpressといった数理計画ソフトが入っています.
 論文終盤の冬になってくると需要が高まり,取り合いが激化します.
 人によっては1実験1週間かかることもあり,ディスプレイに「さわらないで」の張り紙が貼られることも.
 先生の部屋エリアです.森戸研は他の研究室と異なり,先生の部屋と学生の部屋が完全には分離していません.
 そのため,先生へコンタクトがとりやすく,また先生もよく学生側のエリアへ来ます.それに気づかず,ゲームなどに興じていると….
 左のテーブルでは研究に関して個別の相談などがよく行われます.
 森戸研はものが多く,個別机+計算機があるため,他の研究室に比べると正直狭いです.環境的にいいとは思えないのですが,それでも滞在率が高いのは長年の謎です.土日も人がいますし,泊まる人も結構多いです.
 しかし!皆,朝に弱いのか?ゼミのない日の午前中などは,閑散としてます.逆に,夜遅くまでの滞在というタイプの人が多いです.